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髪のことだけでは悩まれることがないよう一緒に頑張りましょう

Studio FOCH(東京都渋谷区)

ヘアスタイリスト:加藤美恵さん

Studio FOCH
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― 加藤さん、はじめまして。

加藤さん(以下加藤):はじめまして。

― あれ、カットのスペースはここだけですか。

加藤:そうなんです。うちは、完全なプライベートサロンなので、お客さまは常に1人だけの状態です。

― なるほど、お店そのものが個室ということですね。ところで、今日は加藤さんのがん患者さんのカットのご経験について伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。最初に患者さんのカットをされたのは、いつ頃のことですか?

加藤:2011年の8月末です。もう少し以前に、毛髪診断士の勉強をし始めてから、実際に脱毛されている方が多いということを初めて知ったんです。今の提携先*は、たまたまNHKの番組で紹介されていたのを見て、門をたたきました。

― それまでは医療用以外の普通のウィッグのカットは経験されていたんですか?

加藤:それが全然していなかったんです。でも、カット技術に自信が持てなかったら、患者さんの大事なウィッグに鋏を入れるなんてできません。なので、ともかく提携先の浜松のお店でウィッグの特徴をしっかり勉強させてもらってカットの講習も受けました。比較のために他社さんのウィッグの講習も受けましたね。

― ちょっと意地悪な質問になってしまいますが、講習を受けただけでなんとかなるものなんですか?

加藤:いえ、正直それだけでは自信が持てませんでした。特に私どもが扱っているウィッグは、人毛100%で長さが全部20cmで揃っているんです。それをお客さまの要望に合わせてカットやカラーをしていくスタイルなんですね。既製品のように、ある程度決まった形のものを選んで部分的に切るというスタイルではないので、ウィッグのカットに自信が無いと鋏を入れるのは怖いです。

― それだと、言い方は悪いですが最初のお客さまで半分テストするみたいになってしまいますよね。

加藤:それでは絶対にダメだと思ったので、自分で実験をしました。

― え?どういうことですか?

加藤:自分の髪を全部バリカンで剃った状態にしてからウィッグを被ってみて、調整していきました。

― なんと…(絶句)

加藤:でも、自分で体験してみて本当に良かったです。髪が伸びてくると、ウィッグが浮きやすくなるのですが、そうした時には髪を留められるピンを内側に付けるとか、伸びてきた地毛をウィッグの下でまとめるようにネットキャップを使うなどといったご提案を、自分の経験に基づいてできるようになりましたから。

― それはすごいお話ですね。そこまでやられてのことだと、本当に患者さんの気持ちに寄り添った提案になりますね。

加藤:それと、ウィッグをつけていて困るのは「風」なんです。前からビューッと風が吹き付けてくると前髪が一斉に上がって一直線になってしまう。なので、内側は少し短めに切っておいたり、サングラスをカチューシャ代わりに乗せておくなんていう工夫もお示しします。

― なるほど、風は大敵なんだ。

加藤:「風が吹いたらアタマのてっぺんで受けてくださいね」っていつも言っています。

― 今まで2年半くらいの間に何人くらいの患者さんをカットされてきているんですか?

加藤:フルウィッグで60人くらい、トップピースのみで10人くらいですかね。

― それはだいぶ多いですね。その中で特に印象に残っている患者さんはいますか?

加藤:ええ。病院の看護師さんのご紹介で来られたのですが、お若くて素晴らしく豊かな黒髪の方でした、「がんの治療で髪の毛が抜けるのが嫌だ」と頑に言われていたらしく、「FOCHの加藤さんのところに一度行ってみたらどう」と看護師さんに教えてもらって来られました。

― あ、治療前の段階で来られるんですか。

加藤:そうですね、治療前に来られる方も多いです。「ウィッグは初めてなので実物を見てみたい」とか「使う時期がわからない」と悩まれる方も多いので。前もってウィッグの備えをしておけば、そういう不安も多少は軽減されると思っています。治療時期に合わせて、どのタイミングでどんなウィッグにするかご相談しています。

Studio FOCH

加藤さんご自身の経験に基づいて、ウィッグのスタイルを提案していきます

― なるほど。で、その方はどうされたんですか?

加藤:はい。ウィッグを実際に使いながら、こんな感じで最初はストレートで次にパーマにして最後またストレートに戻しましょう、なんて一緒に新しいヘアスタイルのご相談をして、だいぶ盛り上がって帰っていかれました。後日、ご紹介くださった看護師さんからお電話をいただいた時に「『加藤さんのところに行ってきた』ってすごく明るく話していて、治療にも前向きになっていたの。ありがとうね」と言われて、こちらまで嬉しくなってしまいました。

― それはすごい話ですね!お医者さんや看護師さんでも動かせなかった患者さんの“こころの壁”を加藤さんが融かしたんですね。
いやいや、今日はとてもいいお話を伺えました。
最後に、患者さんたちに向けて何か一言いただけますか。

加藤:はい。患者さんは病気の治療こと、治療費のこと、日々の生活や食事のことまで、様々なことに悩まれていることと思います。せめて、髪のことだけでは悩まれることがないよう一緒に頑張りますので、どうかお気軽にご相談にいらしてください。

― ありがとうございます。加藤さんの手で、これからも多くの患者さんに、新たな美が届けられることを期待しています。

*ヘアサプライピア
<注記> 本記事や本サイトは、ヘアサプライピアの宣伝を意図したものではありません。

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